ほたる
今宵、日が沈んでから山でのんびりしてたら
目の前を黄緑色に瞬く何かが飛んでいるところに遭遇した。
UFOか?それにしては随分迫力ないな、
赤ちゃんUFOかも、なんてくだらないことを
考えていたら光っては消え、消えては光っての繰り返しで、
いよいよその物体はなんなのか、
真剣に考えなければいけなかった。
っていうか、そいつはほたるだった。
ほたるなんて7年前高校生の頃
アメリカにホームステイしてたときに
見て以来だったから、
随分懐かしくも感じた。
2,3匹しか見なかったのだけど、
ほたるはなかなか夢のあるやつだなって思った。
真っ暗な夜空に、
確かに自分の飛行ルートを記すべく、
お尻から光を放ち道しるべを描いているようだった。
きっとほたるが放つ光のマジックは
どんなにハイテクなイルミネーションマジックを駆使しても
表現できないだろうな、
そう思っちゃうくらい神秘的なものである。
先月こっちではほたる祭りなるのもがあったが、
僕は敢えて行かなかった。
のんびり人にギャーギャー言われることなく
飛んでもらいたいなぁ
そんな風に思ってたから。
今宵はどこに行こうかな。