ペットボトルの汗
こうも暑いといい加減涼しさを欲するが、
かといって寒さは全く以って嫌である。
今パソコンの画面のそばにおいてある、
ペットボトルを見てみたのだけど、
なんだかこいつも暑そうである。
服(ラベル)の上まで汗をかいている。
中身は涼しそうなのに、やせがまんしちゃって。
不器用なやつだ。
でも、彼、ないしは彼女は、服を脱ぎたくても
脱げない事情があるのである。
そうすると、自分が誰だかわからなくなってしまうからである。
彼らにしてみたら、一枚のラベルは
アイデンティティーを表す唯一の物に他ならない。
緑茶なんかは汗をかいても、
中身を変色させてでも
なんとかして自分の存在意義を必死にアピールしてくる。
ペットボトルのような生活は僕には真似できないのである。