懐かしい友の声

いつもより遅めの夕飯を済ませ、
金曜日の夜をのんびりと過ごしていたら
学生時代の友人で、北海道にU−ターン就職した
なんともむさっくるしい男から電話が来た。


落ち着いて話をするのは5ヶ月ぶり。


僕は学生時代横浜の辺境に住んでいたが、
彼は藤沢に下宿をしていた。


江ノ島に行った後、一服をしに家によるのが日課みたいな
くらい、仲良くしてくれた友人である。


たいがい一服のつもりで寄っただけでも、
酒飲みへと移行するのが常であった。


学校のこと、女のこと、自分の将来のことなど
バカ話をしては朝を迎えていた。


お互い仕事をしてからは忙しいこともあって
連絡を全く取れていなかった。


しかし、電話を取って第一声から
そんなブランクを感じないかのように、
まるで明日学校で会うかのように
いたって今まで通りに話していた。


いやー不思議なものである。


長いこと連絡を取っていないのだから、
お互いの近況とかしるはずもないのに、
そんなのおかまいなしに話はすすむすすむ。


電話を切ってしばしかんがえてみた。


いろんな思い出がよみがえった。


バカな思い出しかよみがえんなかった。



それらのどれをとっても思い出し笑いしてしまうくらい
バカなものばかり。


久しぶりに藤沢に行ってみたくなった。